工場勤務18年目|年収550万|40代の退職の決意と不安

製造業

工場勤務18年目|40代takaさん|仕事内容と離職への疑問

この記事では、工場で18年間働いてきた40代のtakaさん(仮名)の証言をもとに、日々の仕事内容や昇進への不安、副業という新たな道についてご紹介します。

仕事内容:組立作業の流れと現場の実態

材料の払出しと一人作業の連続|静かな努力を重ねる現場のリアル

takaさんの主な業務は、製品組立に必要な材料を決められた場所から取り出して各部署に届ける「払出し」。毎日、計画表に沿って黙々と作業を続けています。

人と関わることが少なく、自分のペースで進められるこの仕事は、takaさんの性格にも合っていました。

派遣社員としての入社から始まり、今では現場の要とも言える存在です。淡々と繰り返されるルーティンの中にも、自身で改善点を見出し効率化を図る姿勢があり、決して単調なだけの仕事ではありません。

過酷な環境と体への影響|屋外作業の積み重ねが生む慢性的な疲労

しかし、その作業環境は過酷です。屋外作業も多く、真夏の炎天下や真冬の寒風の中で作業を行うことも珍しくありません。

40代を迎えた頃からは、肩や膝の痛みに悩まされるようになり、湿布を貼って出勤するのが日常になりました。昨年の夏には熱中症寸前の作業も経験し、労働環境の厳しさが身体に直接影響しています。

雨や雪の日でも屋根のない場所で働くことがあり、気温や天候がダイレクトにパフォーマンスへ影響する日々です。

評価制度と昇進の壁:報われない現実

頑張っても変わらない評価|努力が見えにくい職場に潜む不公平感

23歳で派遣社員として入社後、正社員登用を経て18年。

現在の手取りは約25万円、年収は550万円ほど。

見た目には安定した生活を送っているように見えますが、takaさんの心には、報われない努力への疑問が積み重なっていました。

40歳を過ぎても昇給に大きな変化はなく、「このままでいいのか」という思いが日に日に強くなっています。

工場の現場では“目に見える成果”よりも、上司との人間関係が重視されがちだと感じています。

昇進を阻むコミュ力とコネの壁|人付き合いが苦手な人への不利な現実

「自分より仕事をしていない人が、いつの間にか総合職になっている」——そんな現実を目の当たりにするたび、takaさんはやる気を失っていきました。

昇進にはコミュニケーション能力や上司との関係、さらには“コネ”が影響しているように感じたといいます。

面談での評価説明も曖昧で、「なぜ昇進できないのか」という疑問ばかりが残っています。

仕事への姿勢より、飲み会への出席や上司との会話の方が重視されるような風潮に違和感を持っています。

職場の飲み会文化への違和感|「断りづらさ」が評価に影響する職場の空気

さらにtakaさんを苦しめたのが、飲み会への参加圧力。

お酒が飲めないtakaさんにとって、参加しても場に馴染めず、早く帰りたいと思うことが多かったそうです。「行きません」と言えば場の空気が冷めてしまう——そんな状況に、個人の意思が尊重されない職場の風潮を感じ続けていました。

理想は「年1回の開催」に留めてほしいと語ります。

実際に断った際の周囲の沈黙や視線が、何よりも精神的に応えたと振り返ります。

副業という選択:新たな働き方の可能性

副業開始のきっかけと内容|「もうひとつの道」として選んだライティング

評価への不信感と将来への不安から、takaさんは副業としてライティングを始めました。

社内文書の作成などを苦にしない性格もあり、文章作成は向いていたようです。

最初は案件が取れず苦労したものの、現在はYouTubeの台本作成などを中心に少しずつ受注を増やしています。

家族(妻・子ども3人)を支える手段としても副業の重要性は増しています。

毎月の収入こそわずかでも、努力が報われる実感を得られる点で、本業よりも充実感があると語ります。

収入よりも「自由」が大きな価値|心の余裕が生まれる副業という選択肢

副業の収入は月1,000円程度ですが、それ以上に「いつでも会社を辞められる」という心の余裕が大きな意味を持っています。

takaさんにとって副業は、逃げ道ではなく、将来のための“もう一つの道”です。

在宅で自分のペースで働ける未来を目指し、今も試行錯誤を続けています。理想は、副業のみで生活が成立する働き方。起業も視野に入れています。

仕事の合間や休日を使い、限られた時間で最大限の成果を上げる工夫を続けています。

まとめ

  • 工場勤務は安定しているように見えても、体力的・精神的負担が大きい
  • 評価制度に不透明さがあり、報われない努力がモチベーションを奪う
  • 副業は収入だけでなく、心の余裕と新たな働き方への希望を与えてくれる
  • 一人作業が向いている人にとっては、自分のペースで働ける工場作業は魅力的な一方、チーム作業では“温度差”に悩むことも

この記事の内容は、YouTubeチャンネル「くろねこの証言」で配信中です。

他の証言・事件・考察も公開中。
note・ブログ・動画の更新一覧はこちらからどうぞ。
https://lit.link/kuro_witness

コメント

タイトルとURLをコピーしました